海の記憶「古代珊瑚シルクチュール 」

photo by AlexeiAVA-soft coral

海の記憶、海の形見

サンゴ礁は海に住む生きものたちに生息場所を提供しています。その生態系の豊かさから海のオアシスと呼ばれていますが、珊瑚がどのようにして骨格を形成するのか、根本的なメカニズムははっきりと解明されていないそうです。珊瑚は不思議な存在で、動物でもあり、植物でもあり、鉱物でもあるのです。

珊瑚はひたすら分裂を繰り返し、複製を作り続けて行くことでサンゴ礁を形成すると言われていますが、まるで細胞分裂とDNAの複製のようですね。

海は生命の源。母なる海という言葉は馴染みのある言葉ですが、実際、「海」の中に「母」があります。音、言霊で考えても、海は産む、生む、海で生まれる、生命を生む海。

海水はまるで羊水のようです。海（羊水）の中で、様々な生きものたちの命と記憶が混じり合い、重なり合い、時間が流れ、それが海水に転写され、転写された記憶が形となったのが珊瑚。海の記憶、海の形見と言っていいでしょう。そんな映像が目に浮かびます。

シルクチュール

沖縄では
白色は「しるー」
粉は「くー」
美は「ちゅら」
珊瑚は「うる」
と呼ばれています。

島は「ま」
と呼ばれています。

沖縄は「うるまの島」と呼ばれてきました。沖縄といえば誰もが青い海、サンゴ礁を思い浮かべるでしょうが、まさしく珊瑚の島なのです。

二千万年という気の遠くなるような長い年月を重ねてきた古代珊瑚。地中深く60メートル以上から古代珊瑚を掘り起こし、きれいに洗浄し、天日干しし、特殊製法で微分粉末化したものが「シルクチュール」です。

珊瑚は自然界の素材の中でもっとも多くの種類のミネラルを含んでいます。当然、マイナスイオンも発します。

シルクチュールに含まれる100種類以上のミネラル

シルクチュールは未焼成です。焼成加工するとせっかくのミネラルやアミノ酸が燃え尽きてしまいます。酸化してしまいます。焼成加工していないシルクチュールには二千万年前の五大栄養素としてあげられるナトリウム、クロール、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど100種類以上の天然ミネラルがバランスよく含まれています。

聞きなれない「クロール」はナトリウムと共に水分保持や浸透圧調整に必要な電解質のことです。太古の海はさぞかし電気エネルギーが強かったことでしょう。

写真は沖縄自然保護栽培薬草園より拝借

例えばこの写真の大きな珊瑚の黄色の部分はケイ素です。ケイ素は、骨・関節・血管・皮膚・毛髪・歯・爪な どに多く含まれ、人体の生命維持に不可欠なミネラル のひとつとして知られています。

珊瑚の骨格は炭酸カルシウムです。人体に最も吸収されやすい炭酸カルシウムを40％近く含み、人間の体に含まれるカルシウムの割合ととても似ていて、珊瑚のミネラル成分も人間の体液、血液、羊水などの成分とよく似ているそうなんです。シルクチュールは天然のカルシウムを約35％含みます。炭酸カルシウムは一般的に血液中のリンを減らすことで知られています。

アミノ酸

シルクチュールには天然のアミノ酸も豊富に含まれています。必須アミノ酸成分としてロイシン、フェニルアラニン、バリン、メチオニン、トレオ ニン、リジン、ヒスチジン、非必須アミノ酸としてチロシン、アスパラギン酸、システイン、セリン、グ ルタミン酸、グリシン、アラニン、アルギニンが含まれています。

コンキオリンと加水分解コンキオリン

真珠や珊瑚に含まれる複合タンパク質「コンキオリン」。コンキオリンには17種類のアミノ酸が含まれています。コンキオリンはコラーゲンに似た性質を持ち、コラーゲンの生成を促進するといわれる成分で、細胞活性効果があると考えられています。肌の天然保湿因子と構造が似ていることから、水分保持や皮膚細胞の活性化を助けると言われています。

抗酸化作用はもちろん、歯牙の再石灰化促進（カルシウムを加えると更に促進）、歯周組織の回復、天然紫外線防止効果など色々あります。これらがコンキオリンが食品、医療、化粧品などに採用されている理由です。コンキオリンは野菜や果物、乳製品には含まれていません。

コンキオリンに酸を加えると「加水分解コンキオリン」になります。その組成は皮膚の角質層に存在する天然保湿因子に類似しています。加水分解コンキオリンは保湿成分、細胞賦活成分、抗老化成分、美白成分に分類されています。

加水分解コンキオリンは真皮の細胞繊維芽細胞の働きを高めます。線維芽細胞（肌細胞）は皮膚の機能を保つ上で最も重要な細胞で、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を作り、メンテナンスを行う工場で、若々しい肌を作り出す重要な役割を担っています。肝臓機能改善も報告されています。

クレオパトラが不老を願い酢に溶かした真珠の杯をあげたという伝説があるんですが、今で言うとこれが「加水分解コンキオリン」ですね。

コンキオリンの特徴は、食べても皮膚に使っても肌に潤いとツヤが出ることです。年齢、性別に関係なく肌や髪にツヤがあるのは誰だって嬉しいし、幸福感があります。観相学的にも良いです。全身のシミ、ソバカスも薄くなります。髪も太くなります。

珊瑚の多孔質構造とクエン酸

珊瑚といえば、多孔質構造。この多孔質構造が重金属や化学物質を吸着します。しかしパウダーにするために焼成加工するとこの特性が死にます。

クエン酸を 一緒に摂取することでミネラル・アミノ酸の吸収率がぐんとアップします。クエン酸のキレート作用でミネラルを吸収しやすくし、有害金属を体外へ排出しやすくしてくれます。七変化するクエン酸サイクルがエネルギーを循環してくれます。

身体が必要とするミネラルとこれ以上必要としないミネラル

シルクチュールは身体が必要とするミネラルのみを吸収し、必要のないミネラルを排出してくれます。(そのメカニズムは資料に記載) 自然の働きに魅了されますね。

漢方でも使われてきた珊瑚

珊瑚は古くから漢方などに使われていて、薬草を分類集成した薬学百科全書「本草綱目」にも、珊瑚は命を養う不老長寿の薬、高級な生薬として紹介されています。中国では石芝と呼ばれ、民間薬として利用されてきたようです。沖縄でも珊瑚を砕いたものをお味噌汁などに入れて食べられてきました。産後には特に良かったようです。珊瑚と産後。

コンキオリンも、肌に潤いを与え、顔色を良くするとして「本草綱目」に紹介されています。また現代でも抗ヒスタミン作用などが広く知られていて漢方薬として服用されているようです。

珊瑚を発酵食品に使うと発酵を促進します。

食用以外では土壌改良、ミネラル肥料、土壌微生物の活性化、RHの矯正、保水、保肥、通気性、建築資材、水質の改善など色んな方面で活躍してます。

ミネラルのことをたくさん考えて、考えて、そして出た答えが「記憶」でした。珊瑚のミネラルには「海の記憶、生命の記憶」がぎっしり詰まっています。

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